W杯対カメルーン戦勝利!素直に喜ぼう!
福岡伸一「世界は分けてもわからない」。前書に続いて,興味深い科学エッセイ。主に体内タンパク質の研究について語られる。そして,たまに研究者の暗部について。
著者が一流の研究者でありながら,一流の語り手であることが随所からわかる。伏線の効かせ方は,研究者とは思えないほど。ただ前書の方が読ませる力は強い。今回はおもしろいな~・・という感じで淡々と進む印象である。
「・・・この世界のあらゆる因子は,互いを他を律し,あるいは相補している。物質・エネルギー・情報をやりとりしている。そのやりとりには,ある瞬間だけを捉えてみると,供し手と受け手があるように見える。しかしその微分を解き,次の瞬間を見ると,原因と結果は逆転している。あるいは,また別の平衡を求めて動いている。つまり,この世界には,ほんとうの意味での因果関係と呼ぶべきものもまた存在しない。
世界は分けないことにはわからない。しかし,世界は分けてもわからないのである。」
細かいコメントを差し挟むほどの力量はない。が,う~んと唸らされる言葉である。う~ん・・・。
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