英字新聞1分間リーディング

7月30日(日)

Facebookを初めて,2ヶ月ぐらい。あまり自分の情報を出すこともないし,友達もあまり増えないんだけど,皆さんのつぶやきや写真を見て,ぼちぼち楽しんでいる。仕組みや特徴は,おおよそ分かった気がする。

Facebookを見ていてしみじみ思うのは,人それぞれに日常があり,交友関係があり,喜怒哀楽があるのだな・・・ということ。天気のよい日に飛行機に乗ると,地上が見渡せて,「この広い世界の中に,ものすごく多くの人々の生活があるのだな」と漠然と思うことがあるけど,Facebookでは,その一部を具体的に見せられている感じ。世界では1人1人の生活の中で,ほんっっっっとにいろんなことが起こっているのだ。当たり前だけど。ただ,それらを見ている私自身は,気分的に軽く落ち込むことが多いような気がする。私と違ってアクティブな人たちの生活が垣間見えるからだろうな。

ようやく授業も終わり,生活は落ち着いてきている。散漫な読書が続いていたが,少しペースも変わってくるかもしれない。

ホーマン由佳「英字新聞1分間リーディング vol.1,vol.2」
THE NIKKEI WEEKLYの中から選ばれた記事の,記事タイトルと冒頭1パラグラフだけが抜粋されており,主要な単語の意味と本文訳が載っている。非常に簡単な構成であるが,英語の語彙を増やすのに最適だ。最初はわからない単語が多いが,徐々に既知の単語が増加してきて,確実に語彙が増えていくのがわかる。今はvol.2の記事を1日2つぺースで読み,すでに読了したvol.1の記事をトイレで読み返して,復習している。何回か同じ単語を目にしていくうちに自然と覚えてしまう,というのが,英単語記憶の王道なのだと実感する。

大竹文雄「競争と公平感」
大阪大学の有名な経済学者が,経済学の考え方を一般向けに解説した読み物。行動経済学が専門だと思うが,その項が一番充実していると思う。はっきり言って経済学がいまいち理解できていない私のような人間にとってはよい本だが,議論はもう少し掘り下げてもいいかな,とも思う。

新谷弘実「病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-」
牛乳は健康によくない,と言って,業界を騒がせた本。著者は実績のあるお医者さんのようだが,本を読んだ感じは,なんだか怪しさがぬぐえない。ミラクル・エンザイムって,おそらく学術用語じゃないだろうし,ネーミングとしてどうか・・・。経歴から見ると,腸をよく見ているってことだから,腸に関することは信用してもいいのか?レビューを見ても,そんな指摘が多い様子。とりあえず,長年食べていたヨーグルトは,食べていても胃腸の調子が改善されないので,著者の言うようにやめてみた。今のところ,特に腸の状態に変化はなし。うむむ。

イギリス近代史講義

7月11日(月)

昨日は,神戸に日帰り出張で,今日は疲れぎみ。ぼちぼち明日の授業の準備をしないと・・・。授業もあと2週間とちょっと。なんとか乗り切らなくては。

イギリスに行くまでに,イギリスと日本に関わる本をいろいろ読んでおきたい。川北稔「イギリス近代史講義」は,うってつけの本だ。イギリスの近代史について,いろいろな観点のことが「ざっくり」書かれている。歴史学者っていうと,資料の取り扱いから解釈まで,非常に厳密におこなう印象をもっていたけど,これは良い意味でざっくり。著書の最後にもこんな記述がある。「歴史を単語の暗記などではなく,大づかみにとらえる見方の一例となれば幸いです」(p.264)。このスタンスはいいですね。

キーワードとしては,「都市化」,「世界システム論」,「成長パラノイア」,などいろいろあるだけれど,やはり「イギリス衰退論争」をとりあげた最終章が一番興味深い。現在の有力な学説では,「イギリス経済の本質は,産業資本主義(つまり「ものづくり」)ではなく,ジェントルマン資本主義,つまり,資産を他人に貸し付けることで利益を得る地主・金融資本的なものにある」(p.243)ために,現在でもシティが元気なイギリスは衰退などしていない,ということなのだそう。う~ん・・・そうなのか・・。

日本はあきらかに「ものづくりの国」だから,この論理でいけば,ものづくりが衰退すれば,衰退ということになる。そうなると,他国と競争のできる「ものづくりのコア」をどこにもっていけばいいのか・・・。地方の産地にそれを求めるのは,やはり無理のなのかなぁ・・・。