氷川清話

5月10日(月)

勝部真長「氷川清話 勝海舟語録 付勝海舟伝」を読了。最初は,勝海舟氏の人物に対する評伝が続き特に何の感慨もないが,後半,人生訓のようになって,俄然興味が増す。

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・綽々たる余裕,余裕をもった人間たれ
「おれもこの人間精神上の作用を悟了して,いつもまず勝敗の念を度外に置き,虚心坦懐,事変に処した。それで小にして刺客,乱暴人の厄を免れ,大にして瓦解前後の難局に処して,綽々たる余裕をもった。これひっきょう,剣術と座禅の二道より得来たったたまものであった。」

・坐忘(ざぼう),忘れること
・無用意と根気
「なんでも大胆に,無用意に打ちかからなければならない。・・・世の中の人は,たいてい事業の成功するまでに,はや根気がつきて疲れてしまうから大事ができないのだ。」

・無神経の強さ
・仕事をあせるな
・党派をつくるな,子分をもつな
・要するに処世の秘訣は「誠」の一字だ

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幕末の人物としては,やはり勝が随一か。次は西郷を読もう。



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