ゼロから始める大学生の読書

7月15日(木)

ゼミ生のために,こんな資料をつくってみた。果たして何か効果があるかどうか・・・。

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ゼロから始める大学生の読書
-就活を前にためになる5冊-

日常的な読書習慣をつくるために夏休みを活用しよう,ということで以下の5冊の本を選びました。読者として想定したのは「読書習慣のない大学生」です。本を読むのに慣れない大学生がまずとっかかりとして読むためにおもしろいもの,そして,就職活動や今後の人生に役立つもの,という点を意識しました。今後の読書の参考になればと思います。

この本の推薦理由は1つだけ。「自分がいかに無知か」ということを深く自覚するためです。無知の自覚から自主的な読書はスタートしますから(ですので,そのことが分かれば,この本自体をすべて読む必要もありません)。また,本書の中に含まれる本のリストはその後の読書ガイドとしても有用です。同じ目的の本として,立花隆「ぼくはこんな本を読んできた」(文春文庫),立花隆「東大生はバカになったか」(文春文庫)もあります。

戦争を体験していない世代は「戦争」について知るべきことが多いわけですが,この本は,他にはない視点から「戦争」という現実を読者に提示してきます。そのメッセージは圧倒的です。「人間はここまでのことができるのか」,とまさに信じられない思いを抱かせます。文章も読みやすいですし,絶対に読むべき1冊です。

「人生に成功するかどうかを決めるのはEQ,すなわち,こころの知能指数だ」がメイン・メッセージです。単純ですが,説得力があります。EQはまさに社会人として要求されている能力で,それが何であるかを理解しておくことは,必ずためになります。IQと社会的な成功が必ずしも一致しない,という指摘にも勇気づけられます。

リチャード P. ファインマンは,ノーベル賞を受賞した天才物理学者で,「世界最高の頭脳」をもつと言われた人です。しかし,その人生はユーモアにあふれ,人を勇気づけてくれます。今回挙げた5冊の中では最も読んでいて楽しい本で,逆に教養的な知識はほとんど得られません。しかし,天才の人生観がどんなものであるか,という点が楽しく分かる,というのは非常にうれしいですし,何よりおもしろいです。今後の読書に勢いをつけるための1冊(2冊?)です。

なんとか経営学の本を1冊,と思った時に,今推薦できるのはこの本かなと思います。まず読んでいておもしろい。内容が斬新で,わかりやすく,かつ,説得力がある(ちょっと分厚いですけど)。日本の経営学を世界水準に押し上げる1冊になるかもしれない!とまで思っています。ポーターをはじめとしたこれまでの戦略論の復習にもなります。

<+αのあと5冊:知らない世界に触れるために>
→外務省,政治家,検察,外交問題,国策調査
→ヤクザ,全共闘,グリコ森永事件(キツネ目の男)
→料理人が国を支配する?SF的,空想的だけど,変におもしろい異色の小説。
→生物学,動的均衡,細胞学

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