残り2週間


3月12日(火)

東日本大震災から2年が経った。イギリスにいると,被災地に関する情報がどうしても少なくなり,それについて考える時間は,ずいぶんと少なくなってしまっている。たまに思いついて寄付をするぐらいで,普段は被災地の生活に思いが及ぶことはほとんどない。

ただ,昨日読んだ,樋渡武雄市市長のブログで,はっと目を見開かされたような気がした。陸前高田市における東日本大震災追悼式での,遺族代表・小島幸久さん言葉。家族を災害で失うこと。死は生と隣り合わせに存在していること。亡くなった人たちの無念を受け止め,生きることの尊さをかみしめること。そして,前を向いて生きること。

イギリスに来て,家族と共に過ごす時間の貴重さを一層強く感じるようになった。だからこそ,こういった言葉の重さがより一層身に染みるようになったかもしれない。胸に突き刺さる,というようりは,胸がゆっくり,ぐっと詰まる感じ。帰国したら,なんとか東北に行く機会を見つけよう。可能な限り,できることを考えよう。

最近の出来頃。帰国前に行っておきたいところ,ということで,ロンドンに行ったり,世界遺産の植物園,キューガーデンに行ったり。最大のイベントは,バルセロナ。サクラダファミリアを家族に見せたかったのと,暖かい場所で,おいしい料理を食べさせてあげたいのと。なんとか目的は達成。強行軍でやや疲れたけど,天気もよく満足。ほんと贅沢です。





イギリスに戻ると,すぐにロンドンに行き,菜の花会の長地さん,お友達の佐藤さん,それにシャディさんと夕食。とても楽しく,あっという間の2時間。佐藤さんは,徳島でスリッパの製造業を営まれている。帰国後,視察する約束をした。楽しみ。シャディさんにも久しぶりに会えてうれしかった。その後,ジェフさん一家や,ケンブリッジの沖先生一家とも食事。ジェフさんには,まだ会えるかな。ほんとうにお世話になったし,寂しい。

先週末には,2階で漏水が発生。やっぱりまだ故障するか・・・。金曜日の夜,シャワー・タンクの扉の前に浸みを発見。シャワーを浴びるたび,どんどん大きくなる。土曜日の朝,急いでエージェントに連絡。すぐ家主が来てくれるが直らず,シャワーを浴びないでね,とだけ言われる。えー,週末シャワーなしですか・・・。月曜日,エージェントから電話で,明日の朝8時に修理の人が来るとのこと。えー,明日・・・。すでに3日シャワー無しなのですけど・・・とちょっと文句を言ってみるも何かが変わるわけでもなく。仕方ないので,この日は家から一番近いホテルにシャワー目的で泊まることに。車でわずか5分のところに泊まることになるとは・・・。火曜日,いつも水関係の修理にくるおっちゃん(すでに顔見知り)が現れ,ざっとチェック。4つほどバルブを閉めて,終わり。どうもバルブが緩んでいただけらしい。なんだよ。それだけなら,もっと早く来てくれれば・・・。まあ,直ったからいいけどね・・・。これで,最後だよねぇ??

ここ数日は,この夏のカンファレンスのプロシーディングスを書きながら,帰国のための事務作業を進める。家,水道,インターネット,家財道具と自動車の保険,そして銀行。1年前に苦労して契約したのと,逆の作業を繰り返す。ふう。それから,帰国前に挨拶したい人たちとのアポイントメントも。電話したり,メールを書いたりで,細かくプレッシャーが掛かって,けっこう疲れる。

小学校の方でも,3月はイベントが多い。昨日は,長女のトランペットの発表会で,ミルトンキーンズの教会へ。娘たちのグループ(5人)は,ベスト・プレゼンテーション賞を受賞したものの、入賞は逃す。長女はうまく吹いていたし,個人的には一番うまいとおもったのだけれども^^。そして今日は,担任の先生との面談。妻は自宅で子供を見る必要があるため,1人で学校に向かう。以前に1回経験していたものの,会話が大丈夫かな,と不安もありながら。

結果,全く問題なし。子供たちは,驚くべきスピードで英語をものにしつつあり,お世辞も含めてだろうけど、先生からの大絶賛をうんうん,と聞くだけ。最近は,手を上げて発言したり,グループに自分の意見を披露したりするそうで。なんと親孝行な娘たちなんだろう。親はなんと小さなことに心を煩わせていたのだろう。日暮れの帰り道,なんだか泣きそうになりました。いや,ほんとに。

そんな,こんなで,残り少ないイギリスでの時間が過ぎていきます。あと2週間ほど。先が見えてきました。


0 件のコメント:

コメントを投稿